BITTER VIRGINを読んだ。 トラウマに向き合うのは難しい。それが他人のなら尚更。
あらすじ
『BITTER VIRGIN』は、楠桂による日本の漫画。『ヤングガンガン』2005年5号から2008年6号まで連載された。単行本は全4巻。 主人公とクラスメイトである女子3人を中心としたラブストーリー。児童性的虐待や妊娠をテーマに取り込んでいる。
感想
最初女性向けだと高を括って居たら、思いの外すんなり読めました。
話の内容としてはかなりディープ。
この話には所謂ヒーローがいません。終始主人公はどうヒロインに接するか悩んでいます。主人公がヒロインに告白した事で表面上は解決した様に見えます。しかし暴行されたヒロインの心の傷を完全に埋める事は彼女の母親にも、ましてや主人公にも出来ません。
(好きな人にこそ知られたくなかった。)終盤ヒロインはこの一言を痛切に主人公に対し突きつけます。主人公はヒロインの精神的な傷を一方的に理解しようとしてはいましたが、実は間違いでした。
……あの結末の後に主人公が出来る事は寄り添い、支える事が精一杯だと思います。大人になればまた違うとは思いますが…。
ヒロインの内面や主人公の葛藤は見ていて心がきりきりと引き締められます。みんな(レイプ犯除く)良い人なのにね…。
結末は賛否両論ありそうですが、私は好きです。
主人公は是非ヒロインを幸せにしてあげて欲しい。その役は彼じゃなくて、包容力のある大人でも良いのかも知れない。けど彼にやって欲しい。久々に良い漫画に出会えました。面白かったです。
なよなよした少年が頑張る話は好きだ。